夕方や寝る時に、脚にむず痒い不快感を覚え、ジッとしていられない、寝ていられない、そんな病気が「むずむず脚症候群」です。日本では人口の2~5%がかかっていると考えられ、男性よりも女性が約2倍、40歳以降に多く見られる病気です。
この病気は不眠の原因としても注目されており、内服薬が保険適応の対象となりました。
その他の睡眠障害
むずむず脚症候群
「なんか脚がムズムズする・・・」
それは、病気かもしれません。
むずむず脚症候群の症状
むずむず脚症候群の症状は大きく4点あります。
◆下肢に「ムズムズする」、「痒くて掻かずにいられない」、「ほてる」、「ピリピリ、ピクピクする」などの不快感が生じ、動かさずにはいられなくなる衝動に駆られる。
◆横になっている時や座っている時、電車内や映画館などの動けない場面ほど不快感が強くなり、脚を動かしたい衝動にかられる。
◆上記のような不快感は、夕方から夜、寝る時に頻繁にみられます。
◆同様の症状が家族内で認められるケースがあります。
このような症状があると、夜に寝ようと思っても眠れなくなり、昼間に眠くなって困る方が多くいます。
また、症状が「脚がムズムズする」といった抽象的な表現のため、病気として見逃される事が多くあります。
検査方法
詳しい問診でほとんどの診断が可能です。
むずむず脚症候群の方は、睡眠中に脚がピクピク動く周期性下肢運動を合併しているケースが多いため、終夜睡眠ポリグラフ検査で脚の動きを確認し、睡眠時無呼吸症候群など他の睡眠障害が関係してないかを検査します。
更に、鉄不足の有無を血液検査により調べます。
治療方法
まず、薬を用いない治療を行います。
カフェイン、アルコール、タバコで症状が悪化することが判明していますので、これらの制限をします。
定期的な運動やマッサージ、入浴などの指導を行い、血液検査で鉄分不足があった方には、鉄分の補給を行います。
それでも症状の改善が思うようにいかない場合は、薬物療法を行います。